呼吸で精神状態を制御できる
緊張したら深呼吸。これは常識ですよね。では、なんで深呼吸で落ち着くんでしょうか。ちゃんと科学的な理由があるんです。
そして、その方法論を発展させて行くと、メンタルコントロール力を鍛えることができる、らしいです。
私自身、練習中なんですが、3か月くらいで「あ、効果出てるのかも。」と感じるようになったので、ちょっと紹介しようと思います。
呼吸と自律神経の関係
近年の研究では、自律神経と心拍数、呼吸はそれぞれが影響しあっていると考えられています。
その中で、私たちが自分の意思で変えられるものって、呼吸だけですよね。この呼吸を意識的に変えることで、心拍数や自律神経のバランスに影響を与えようという考え方は、いろんな所で見られます。例えば、ヨガ、中国拳法、瞑想・・・などなど。どれも、呼吸を意識する心身のコントロール方法を説いています。
ここで、ちょっと基本的なお話。自律神経はご存知ですよね?人体のコンディションを調整している神経たちのことを言います。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、交感神経が緊張や興奮、副交感神経は落ち着きや休息を司っています。この両者のバランスでその時の私たちの心身の状態が決まっているわけです。
では自律神経と心拍数の関係はどうなっているかというと、交感神経が優位の時は心拍数が上がり、副交感神経が優位になると下がります。
交感神経=興奮なので、心拍数アップのイメージは付きやすいですよね。
じゃあ、ここに呼吸がどう関係するかといいますと。
呼吸のうち、「吸う」を意識的に長くすると、交感神経が刺激され、心拍数も増加します。
逆に「吐く」を長めにすると、副交感神経が優位になり心拍数が落ちます。冒頭の「緊張を沈めるには深呼吸」というのは、その反応を利用したものだったわけです。
さて、ここからが本題で、呼吸を使って自律神経のバランス力を高めるトレーニング方法があるので、ご紹介します。
その名もHRV呼吸法
アメリカで提唱された呼吸によるトレーニング方法です。方法は単純で、1分間に5回〜10回程度の呼吸数で、吸うと吐くを同じ比率にして呼吸する。というだけです。だいたい一回5分くらいの練習を一日1、2回すると良いらしい。
ちょっと面白い部分が、効果のモニタリング方法で、心拍数の規則性を基準に、自律神経のバランス力を評価する指標が定義されています。これをコヒーレンスって呼んでいて、心拍変化が規則的になるほど好評化とされます(そのため、コヒーレンス呼吸法とも言うとか)。
無料のアプリもあるので、気になった方はDL&TRY。ただし、オール英語です(日本じゃマイナーな模様)。
呼吸しながらコヒーレンスを高く保つ練習を続けていたら、以前だったらパニックになっているような無茶振りやトラブルに遭遇した際、ふっと冷静になれる自分に気づきました。(大体3か月目くらい)
案外効果あるんじゃないかと思うので、まだ続けてみようかと思っています。